2019-01-01から1年間の記事一覧

秋の光と風

路地脇の公園で朝の光と温もりを浴びて 樹木がきらきらと光を反射させている すっかり紅葉色になった葉が空を舞い 体を真っ赤にした蜻蛉は低く飛ぶ 私を乗せたバスは秋の中を駆け抜けて 気づけばユキムシすら遥かうしろ 透き通った風が季節を運ぶ バスは停留…

結婚記念日を前にして

7月31日は結婚記念日。妻がホテルのレストランにランチを予約したらしい。予約したのはいいけど、確認の連絡はいつきたの?と聞いたら、みてないよーと苦笑しながら豪語。はははと笑っている。頼もしいことこの上ないが、行ってから駄目ですじゃ話にならない…

犬の記憶

夢を見ている感覚の中 今では遠い記憶の街 見覚えの有る笑顔が通りすぎる 破顔とは言い難い しかし 見たことの有る気色 学校の前を流れる小川 道なりに歩いて 最初の信号は左へ やがて顔に守られている感覚は遠退き やはり見覚えの有る家屋に足を踏み込む そ…

風は暖かい

春はすぐそこまで来ているのに どうしたい?塞ぎこんでさ 風は暖かく雪道には小川ができている 街行く人達は師走を通り抜け いつの間にか人の顔も穏やかに いつか追い越した自転車は まだ後ろにいるかい? いつの間にか追い越されて そんなはずはと振り返っ…

春の嵐

ある作業所を辞めてから、ひと月になる。 その後、家にぼんやりいて、仕事を探さずに犬の相手等をしている。「仕事に行かずに、ご隠居さんをするよ」と笑っていたのも二週間前。今となっては笑ってごまかすのも難しい。 朝、開店直後のスーパーへ行き、昼食…